(新)エルファ・人形残酷物語14

ぐうりんぼ  2010-02-28投稿
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「だから、何が言いたいワケ?」

「ズバリ、聞くわ。姉さん、エルファから感謝されてる?」

「何を?」

「日頃、お世話になっている事で」

「感謝、されているわよ」

 ジッと、姉の目を見つめるグロリア…

 鋭い感を持つグロリアには、姉の心の中は読める。

「ちゃんと正直に答えてよね? どうなの?」

「勿論、感謝されているけど?」

「あれで、感謝されているって言うの?」

「あれで…って、まさか…」

「姉さんが、エルファに命令されていたり、叩かれたりしているのを見たの」

 暗い顔になるマルセル。

「恥ずかしいところを見られたわね」

「情けないわネェ。どっちが主なのォ?」

「…」

 何も返答出来ないマルセル。

「人形たちが、姉さんに感謝しているワケないでしょう」

「そんな事ないわ。フツー…」

「姉さん」

 マルセルの言葉を遮るように、グロリアは相手の胸元辺りにサッと自分の掌を当てた。

 何も言わず、神妙な趣でマルセルを見つめるグロリア。

「!?」

 マルセルは全身に衝撃が走るのを強く感じた。

 頭がボーッとなり、目がクラクラとする。

「私をごまかしたってダメよ。姉さんはずっと、エルファを怖がっている事ぐらい分かるんだから」

 しばらくして、マルセルは正気に戻った。

 グロリアは魔術を使って姉の心を読み取ったのだ。

 ゼイゼイと、マルセルの呼吸が荒くなった。

「その魔術、どこで習得したの?」

「北の魔界でブルーレッドから教わった」

「ブルーレッド…懐かしい名前ね?」

「姉さんの方は…」

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