「ねぇ。これから、どうなさる気?」
女は唐突に聞いてきた。
俺は驚き、返事に躊躇していると、女は続ける。
「まどろっこしいことは抜きにして…私と付き合わない?お金次第だけど」
「お金次第?」
「そう。ここからはオプション…全部で10段階よ。金額に応じて、お付き合いの深さが決まるわ」
そう言われ、俺は胸の鼓動が高まった。そして俺はタイプのその女に対し、ためらいなく最高ランクのオプションを指定し、10万もの大金をその場で支払った。
女は嬉しそうにお金をバッグにしまい込むと、こう言った。
「アリガト。それじゃあ10年越しのお付き合いをアナタとしてあげる。今すぐ家に来て」
俺は無理矢理、女の家に連れていかれた。
「さぁ、早く上着を脱いで。これを身に付けて…」
女に矢継ぎ早に促されるまま…俺はいつしか女のペースへと引き込まれていく…
翌朝。
俺はエプロンを身にまとい朝食を作る。
女はまだ寝ている。
昨夜は…女が一人で育ててる赤ん坊の世話に追われ…一睡も出来なかった。
むろん色恋沙汰など、そこには何も無い。
俺は味噌汁を作りながら、一夜にして始まった10年越しの極上の生活を、しみじみと噛みしめていた…