こんな夢を見た。
私は兵隊である。
どこか知らぬ異国の街の戦場にいる。仲間は皆死んだ。
私は沢山の死体の中、うつぶせになり死んだふりをしている。
敵の首領をしとめるためだ。
私はそれとはわからぬよう銃を構えて、じっとその男が来るのを待っている。
奴はもうすぐここに現れるはずなのだ。
そいつを殺せば私の国が勝つ。戦争が終わる。
だが私は間違いなく殺されて死ぬだろう。
足音が近づく。
奴がやってくる。
近づくまで待って間違いなく撃ち殺す。
私のいるところは日陰だが、空が眩しいくらいに真っ青なのはわかる。
足音が近づく。
奴がやってくる。
間違いなく殺す。
だが私は死ぬ、殺される。
間違いなく殺す。勝つ。戦争は終わる。
だが私は死ぬ。
俺は、死ぬ。
ああ、空が青い。
足音が近づく。
奴がやってくる。
奴がここまでやってきた時、俺は死ぬのだ。
俺は死ぬのだ。
俺は死ぬ。
俺は死ぬ。
死ぬ。
死ぬ。
心臓の音がうるさかった。
そこで目が覚めた。