グロリアとマーペストの語り合いは続く。
「大魔女王様は今も、闇の岩戸に隠れたまま?」
「今もな。ところでのォ…お前さんの姉さんが犯罪犯しておったのを知っておるかの?」
「子供人形を大量に殺してしまった事?」
「誰から、その話しを聞いたのかな?」
「私が魔界のカーミラ魔術修練道場で修業していた時、ブルーレッド師範やスザンヌ道場長から教えてもらったの」
「どんな事、教えてもらった?」
マーペストは興味津々で耳を傾けて来る。
「姉は表向き、バルニラ魔城で小間使いの仕事をしていた。そして裏では…
同じ道場の師範の仕事をしていた」
「そして?」
「大魔女王様が病気治療の為に闇の岩戸に隠れた後に、お城にある人形の間(ま)でソフィアが大事にしていた30体の子供人形たちが無惨にも虐殺されると言う事件が起きた。目撃者からの証言から犯人はマルセル・ハーレスと断定した」
「それから?」
「姉は事件の責任を取って師範を退任し、魔界政府の厳しい懲罰を受けた。
その後はフリーラムランドに帰って来た。これだけかな?」
「フムフム、なるほど」
うなずくマーペスト。