季節は冬の終わりを告げるように
最後の雪を降らせた
風に左右されては
ふわりふわり
眩しい太陽に私は
目を細めながらも
宙に舞う雪を追いかける
陽に照らされては
きらりきらり
季節は私に関係なく
移り変わるけど
私も一部になって
溶けてしまいそう
風に揺らされて
ゆらりゆらり
まるで私みたいだね
そっと手の平に乗せた雪花弁は
音もなく昇華してゆく
綺麗な
綺麗な最後ですね
どれだけ凝縮すれば
これだけ綺麗に
昇華できるの?
私の足元は
あがいた跡ばかりで
ぐちゃぐちゃの足跡ばかり
汚い汚い記録ですね
これが私の記録です
これが私の記憶です
これが私の後の軌跡なんです
私はただ綺麗な昇華に
憧れただけなのに…
私はただ綺麗に
昇華したいだけなのに…
今はただ変わらず
ふわりふわり揺られて
今はただ
きらりきらりに憧れて…