GO AWAY#22

速見  2010-03-06投稿
閲覧数[451] 良い投票[0] 悪い投票[0]

『しかし、そんなくだらないことよりも基本的に……実に基本的な事が俺には疑問だ。お前らも一回思っただろう?なぜ、未成年である青山雪野を全国指名手配に仕立て上げることができたのか?と、言うことだ。法律では未成年は年齢だけで名前・顔は伏せるのが常識……当り前のことなのだがそれがお前だけには通用しなかった……もしかしてお前は留年を重ねているのか?いやそんなわけないか……京都・青山この事件は何かがおかしい…気をつけろ』

最後に二人を案ずる言葉を残して文章は終わりを告げた。すると雪野が

「私が留年するはずないでしょ!」

と、頬をふくらませて窓の外を向いた。気に障ったのだろう……学校では成績優秀と看板を掲げているのに留年疑惑をもたれた事が。しかし、流石に学校では見せない雪野の素顔に驚いた京都は

「もしかして、佐藤さんって猫被っていた?」

と、おそるおそる聞くと

「ばれた?」

と、「ェヘッ」と舌をお茶目にだしながら言いって笑う雪野。やはり彼女は猫をかぶっていた。なぜそんなキャラを偽って学校に通っているかと聞いてみると

「だって、みんなから羨まれるのって気持ちいいじゃない」

と、笑いながらハンバーガーを一口食べた。京都は理想と違っているマドンナを見て幻滅しているかな〜と思っているとなぜか手を組んで顎を手の甲に乗せて微笑んでいた

「(みんなが知らない雪野さんを知ることができた〜)」

と、思っていた。やっぱり頭のネジが一本外れている………さらにもう一言言ってみる京都

「いいの?猫かぶっているのを俺に教えても?」

京都は中学から猫をかぶっている事をあまりしゃべったこともない京都に教える雪野を不思議に思ったので聞いてみると

「だってこんな事態じゃん?猫かぶるのは疲れるもん」

と、笑って雪野は答えた。いつもと違う雪野を見て少し場が和んだ二人であった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 速見 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ