ピッ、ピッ、という音がいやに大きく聞こえた。
隼人は病院のある部屋にいた。
目の前には零が横たわる
ベットがある。
「・・・・・」
零の口元の緑色のマスクが曇った。
が、意識がない。
ガラガラッ
扉が開く音で隼人は我にかえった。
「先生・・」
「どうですか?彼の状態は?」
いつもにこやかな顔は
厳しく変わっていた。
それほど危ないのだろうか・・
「目を覚ましません」
「・・・そうですか」
医師ははっきり言い放った。
「明日までに目をさまさなければ、回復は望めないでしょう・・」
日はすでに沈み、
星がまたたきはじめた。
「目・・覚ましてくれ・・」
ピッ、ピッという
機械の音がいやに大きく聞こえた。