神殺しの行方2

東雲  2010-03-06投稿
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「あ、その本。面白いよな!俺も読んだことあるよ。」
(……)

不意に声をかけられてハッとする尚人。

「えっ、ああうん。面白いよ。」

尚人は声をかけられた男子をよく見た。自分ほど身長は高くはないがスタイルが良く、なんとなく優しい雰囲気があって好感が持てそうだ。

「あ、俺は大地って言うんだ。よろしくな!」
(……)

大地はニコっと尚人に笑いかけた。

「ああ、よろしく…。」

そこで尚人は違和感に気付いた。

こいつの心の心が聞こえない…。

そんなことは今まで一度もなかった。尚人は戸惑った。

「あ…そ、そうだ。俺は尚人。席、隣だな!」

「おう。お隣り同士仲良くやろうや!」
(……)

やはり心が読めない。調子が悪いのか?いや、こんなこと一度もなかった。何者だこいつは…。

尚人は初めての経験に戸惑いを感じつつ、心が読めないという新鮮な出来事に若干の嬉しさも感じていた。

大地は明るく、誰にでも優しい男子だった。そんな大地と尚人は少しずつ仲良くなっていた。



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