和んだ二人だったが、優の最後の疑問は今更だがおかしい。
しっかりした性格で大人っぽいが彼女は未成年……行方不明ならまだしも指名手配はおかしい。
二人はその文をもう一度読んだときに
「((たっ確かにおかしい!!))」
初めて二人はこの事件の不審点に気づいた。………アホなのか?この二人は?天然なのか?まぁ雪野は自分の身に急にいろいろな事がたった三時間で起きたのだ…彼女は仕方がないだろうが、京都はマジで今気づいたみたいだった。やはり頭がおかしい。
何故、青少年保護法が雪野に活用されなかったのか?これは逆に法に訴えることはできないのか?と、思ったが警察が動いてる時点で無駄だと思い、その考えは二人とも頭の中で思い描いてすぐに打ち消した。
「とりあえず、これからどうするの?あまりこの場所にいても不味いでしょ?」
と、雪野がハンバーガーの包んでいた紙をクシャっと丸めてトレンチの上に置いた。
「確かにね。けど、その前に俺らのこれからの行動を決めとかないといけないよ」
京都も丁度食べ終わったので紙を同じように丸めてトレンチに置いた。
確かにこれからの行動を考えないでむやみに行動をすればあっという間に警察に捕まるだろう。現状を報道しているTVを優の携帯から見てみる。
平日のお昼なので周りにはおばちゃんの集団が数組いて愚痴のような世間話を大きな声で言っていた。平日ということもあり京都と雪野みたいな若い者が店内にいるとおばちゃんたちは冷たい顔をして京都らを見た。
まぁそんなことは気にせずに京都達はワンセグを起動させた。TVを見るとちょうど雪野の事件に関した番組だった。スタジオの司会者が現場のリポーターを生中継で呼びかけた。その中継先の映像が流れた瞬間彼らは目を疑った。
「えっ!?」
雪野は両手で口を押さえた
「うっうちの学校………」
京都も驚いたようにつぶやく程度の声で無意識に言ってしまった。TVに映っていたのは紛れもなく知立高校だったのだ!!