チンゲンサイ。<32>

麻呂  2010-03-10投稿
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『そうか‥イジメか‥‥。

そう言えば昼間、

公園の前を通った時に、一緒にいたのは、友達だろう?!』


“イジメ”と聞き、再び驚いた。



昼間の公園で、俺の存在を無視して通り過ぎたユウは、



確かに、同級生と思われる男の子と一緒にいたし、



楽しそうに話していた、その姿からは、まさかイジメにあっている事など、



とても想像出来なかったからだ。



『“友達”?!

あぁ‥‥うわべだけの付き合いで、俺もアイツの事、あまりよく知らないけどね。』



『ユウ。タクシーが来たから、ひとまず乗ろう。

お前、腹が減ってないか?!

ラーメン食って帰ろう‥な?!』



コクンとうなずく我が息子の横顔を見た時、



イジメによる精神的苦痛が、



彼にとって、非常に大きなものである事が分かった。



とりあえず、2人でタクシーに乗り込むと、



俺は運転手に、一言ラーメン屋の名前を告げた。



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