夢を見ていた…
それは懐かしい…
昔の記憶…
洋平『………』
目を覚ませばそこはいつも見慣れた自宅の天井…
ならよかったものの。
明人『やぁ、おはよう』
明人の満面の笑みが目の前あった。
明人『また長い間気絶していたね』
いったい何日寝ていたのか聞きたいがなんだか面倒だ。
洋平『井口さん…記憶、戻りましたよ』
明人『本当ですか!?犯人は?誰だ?誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ!』
肩を強く掴まれた。
目が正気じゃない。
洋平『ちょ…痛っ…』
明人『ああ…すまない、怖がらせてしまったね』
表情は笑顔だが、明らかに殺意のこもった口調だった。
明人『で、犯人は誰なんだ?』
洋平『犯人の名前は、糸賀久典(いとがひさのり)コイツに俺の親友が殺された。その復讐をしようと犯人を探していたら奴に襲われてに殺されかけた…』
明人『犯人の所在に心当たりは?』
洋平『…あります』
俺が拷問された場所。多分あそこが奴の根城だ。
明人『今から行きます。捕らえて惨たらしく殺してやる…!』
目茶苦茶怖いです。
洋平『ちょっと待ってくださいよ!俺だって聞きたいことが…』
明人『……なんだい』
明らかに不機嫌そうな顔だ。
一刻も早く妻のかたきをとりたいらしい。
そんなこと俺だって同じだ。
でも聞かなきゃならない。
洋平『俺の親友を殺したのは……あんただ』