――猛「なんか最近俺ら上手くなったと思わん?」
波「…そうやねー」
猛「このままやったら関西だけじゃなくて全国大会まで行けそうじゃない?」
波「全国か…なあタケ。やっぱ戻って」
猛「えー?なんで?」
猛は自転車をとめた
波「…なんかめっちゃ嫌な予感する…」
――「け…けいちゃん?!」
「嘘…」
光「…慶太郎?…ご、ごめん!大丈夫?!」
光希は慌てて慶太郎の上から飛び退いた。
慶「…どこも打ってへん?」
痛みで顔を歪めながら慶太郎は体を起こした
光「…うん。…でも…それ、右手…!」
慶太郎は光希の言葉には答えず立ち上がってあの二人に向き合った
「ご、ごめ…けえちゃ…」
泣きそうな美咲にむかって慶太郎は右手を突き出してみせた
「?!」
右手首は腫れていて微かに血が出ている
慶「これでわかったやろ…今は俺が手首打っただけですんだけど、もし光希がそこの階段から落ちて大怪我してたらどうすんねん。お前らも傷つくことになんねんで?」
「ご…ごめんなさぃ…」
慶「もういいから行け」
二人は振り返りながら立ち去った
猛「慶太〜!!」
波「みっきー!!」