まさかこんな事になるとは思わなかった。
お前も同じだろう。
確か…あれは夏の暑い日だったよな…
｢あぢー、あ、俺も扇いで〜｣
｢なんで私が扇がなきゃいけないのよ…しゃべる気もしないわ…｣
俺は神尾 龍二 中学二年
んでこいつ、俺の隣の女子は鎌田 玲美
｢なんでこんなあちんだよー｣
｢知らないわよ！もーしゃべんないで…うるさいから…｣
｢う、うるさいとは失礼な…んったく。｣
玲美はずっと下敷きを団扇代わりにしている。
下敷きが上下に動くのを見つめてると、なんだか眠くなってきた。
｢ん…ね…むい…n…｣
俺は机の上で寝てしまった。その時どんな夢を見てたかは分からない。
だがその後に起きた事は昨日のよう、いやさっきのように覚えている。
｢ん…あ…玲美…起こして…く…れよ？｣
その教室はいやになるほどがらんとしていた。
誰もいなかったのだ。
｢え…まだ授業中のはずじゃ…？｣
確かに時計はしっかり動いている。
｢それに何なんだ、この空…｣
何か宝石、いやもうちょっと濃いか？紫色に染まっていた。
｢っふ…驚いたか…｣
後ろに仮面を被った男がいた。
｢だ、誰だ!!｣
すると男は歩いてくる。
俺のあごをもち、
｢このゲーム、たのしぃぞぉ…ハハハ。｣
｢っ…ふざけんな、みんなはどこにやった!?｣
｢ああ…みんな消した。いやー大変だったよ、一人うるせぇ女がいてな…｣
俺はすぐにその女が玲美だってわかった。
｢玲美を、どこにやったんだ!!｣
すると後ろからサングラスをかけた人がやって来て
｢ボス、アジトから一匹女が逃げたようです｣
｢…、何？…すぐに調査しろ…｣
｢ハッ！｣
｢神尾…俺は貴様を必ず殺す！…じゃあな…｣
｢おい待て!!｣
仮面の男はすぐにどこかへ消えた。
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