翼「…なんか…な?」
翼が苦い顔をして同意を求めた。
猛「…うん…」
聖「…なんていうか…」
美「うちら今まで慶太郎のドラムに頼り過ぎてたんやな」
猛「…うん…」
―『俺がドラムでお前がベース…お前と俺のリズム隊なんて最強やと思わん?』―\r
猛「…全員テンポ感ばらばらで全く安定せえへん…結局全部慶太に支えられてたんやな。…全部」
翼聖「…」
美「あ…ほらっ皆そんなしんみりせんと!まだこれからやん!…そりゃ正直当日まで時間少ないけど(ボソッ)…うちらが頑張らんとあかんやろ?慶太郎と一緒に全国で演奏するんやろ?ほらっ元気出して!」
翼聖猛「…うん」
美「…汗」
一方拓朗は慶太郎と同じように部屋をでて階段降りた。カウンターでは隆一が暇そうに雑誌を読んでいた
拓「隆ちゃん、慶太郎知らん?」
隆「外出てったで」
拓「外?」
――タッタッタッタッタンタンタンタン…
スタジオを出てすぐ狭い駐車場がある。今日は1台もとまっておらず、慶太郎はその隅に座って左手に握ったスティックで地面を打ち続けていた
拓「けいちゃん」
慶「?」