スカバンburn!!最終章 -35- 右手

きゃしー  2010-03-19投稿
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拓「…練習?」

拓朗が左手のスティックを指さし尋ねながら、隣に腰かけた

慶「…まあ」

慶太郎は器用にスティックをくるくる放り投げて遊んでいる。その様子を眺めながら、拓朗は口を開いた

拓「なんか…お前のことやからあの三宅に口出しするんやと思ってたわ。そこバスドラ重い!…とか」

慶「んー…確かに“俺やったらそここうすんのになあ”とかはありましたけど…でも今はみっくんがドラマーのバンドやから」

拓「?」

慶「今これは別のバンド。俺がドラムのバンドじゃないって思って。」

拓「そうか。…やっぱ…叩けないのは寂しいん?」

慶「そりゃあ、寂しいですよ。でもある意味いい機会かなって」

拓「いい機会?」

慶「俺、右利きなんですよ」

拓「おう…知ってんで?」

慶「ドラムでも左右に差がでる時があって…左が右についていけなかったり。だからこれを機に左手を鍛えようと」

左手を開いたり握ったりしながら慶太郎は笑った





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