椅子が語る未来は

Mikko  2006-08-21投稿
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何も無い部屋の中に

あるのは


微かな木の香りと

窓から入る日の光と





たった一つの椅子だった




僕は



この場所で




彼女を失った




この世界は 光で溢れてると


人は言う


この世界は 闇に覆われてると


人は言う





ならば問う


人がこんなにも消え去ってく中で


どうして光が溢れてるなどと言えるのか



ならば問う


人が憎しみ殺しあう中でも


純粋は汚れも知らず


生きているのに


どうして闇が溢れてるなどと言えるのか





彼女は最後に僕に言った




小さく笑顔を作って言った





「悲しさが、どんどん心を支配していくのよ。


  絶えられないくらいにね。」




時に心を埋めつくすほどの悲しさを


作り出すこの光と闇の

交差する世界




あの椅子は


主人を無くして


何を語る




椅子は意志で語る



「未来」をと











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