それは慶太郎がバスケをやめると決めたあの日
――猛「ええん?それで…」
慶「ええねん。これでやっとドラムだけに集中できる」
猛「…じゃあ俺も辞める!」
慶「!?」
猛「俺も慶太とバンドやる!ドラムやる!」
慶「…バンドにドラムは二人もいらん」
猛「えぇ!?…じゃ、じゃあ…」
慶「ベースは?」
猛「え?」
慶「俺とお前のリズム隊なんて最強じゃない?」
猛「…慶太…!…うん!やる!俺、ベースにする!!」――
猛「それで俺、親友の慶太郎と一緒にバンド組むためにバスケ部辞めてん」
光「へえ…(単純な奴)」
猛「…でもなあ、一緒にやろうって言ったのに、あいつさっさと一人で翼バンドに入りやがってん!」
光「…へえ(あいつらしい)」
猛「でも…それだけあいつはドラムが好きで夢にまっすぐや。そんなあいつが自分の腕、傷つけてでも守ったなんて…あいつもやるなぁ」
光「…」
猛「あーあ、最強リズム隊になるって決めたのになあ!…なんか結局慶太だけやったんやな、最強は…」
光「タケ…?」
猛「俺はいつも…慶太に頼ってばっかや」