知ってるよ。??

やまだ  2006-08-21投稿
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知ってるよ。

あなたの近くにいる人が誰なのか。

でも、あなた知らないでしょ。
あなたの近くにいたいと あたしが願って止まないこと。



――…??…――



『じゃ、あたしは部員の洗濯物片付けてくるから、2人は飲み物作っておいてくれる?』

『はい!』
『うぃっす。』


泉先輩は、いっぱいの洗濯物を持って水道の方へいってしまった。


『…よし、あたしたちも頑張るよ。』
『はいはい。』


2人で麦茶を作っていると、早速掛け声が聞こえてきた。


『わ!大野先輩の球はやい!』『へー。』

ゆうたは黙々と麦茶を作ってる。

『あ!すごい!鈴木くんが打った!』
『お前も手伝えっつの!』


あたまをくしゃくしゃにされながら
あたしは麦茶を作りつつ、野球部の練習を見ていた。




『おっ!出来てるじゃない!ありがとねー!』
『他に何かありますか?』
『じゃぁ、球拾いお願いしていい?』
『はーい!』


ニコニコしながら球拾いをしていると、いつの間にか大野先輩がてつだってくれていた。



『せっ先輩…』
『ちょっと疲れたから、休みがてら手伝わせて。』


良い人だなぁ。

泉先輩が好きになっちゃうのもわかるよ。


『ヨシくん練習さぼらないの!』
『うるさいやつきたからいくわ。じゃぁよろしくね。』
『あ、ありがとうございました。』


いいなぁ。
マネージャーと部員かぁ…。


あれ?そういえば鈴木くんの姿が見当たらないような…?


『どこ行ったんだろう?』
『おつかれ。』
『ひぃっ!』

鈴木くんいつの間に!!

『今麦茶飲んできたんだ。』
『そ、そっか!そろそろ今日は終りだから、帰る準備していいよ。』
『ありがと…』


あたしたちも今は

マネージャーと部員に見えるのかな。


『じゃ、俺あと少し投げてくる。』
『うん、あッ…』
『んっ?』

『お、つかれ!』

『おつかれ!』


あたしはボールを抱えながら

鈴木くんの後ろ姿を目で追った。



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