俺の春はいつ来るの?

れうぃ  2010-03-23投稿
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「好きです!付き合って下さい!」

普通の高校二年の男子、寺田春之こと俺は、入学当初から気になっていた一つ上の先輩、上原瑞紀さんに思い切って告白した。

「ごめん、私君のこと何も知らないから」

・・・・・・あ、しまったあああぁぁぁ!!!
そういえば俺先輩に話し掛けたことすらないじゃん!

俺が頭を抱えて落ち込んでいると先輩はそそくさと立ち去って行った。

教室に戻ると親友の里村が俺の肩に腕を絡ませる。
「で?どうだったんだ?フラれたか?フラれたよなー、そうだよなー。てか上原先輩なんてレベル高すぎなんだよ!あんな美人がお前に興味示すはずないだろ?」
「俺はまだ何もいってねぇ!」
「でもフラれたのは事実だろ?」
「・・・・・・まぁ」

ここで言い返しようの無い自分が悔しい!

「まぁ元気だせよ!お前そこまでダサいってわけじゃないんだしよ!」
そう言って里村は俺の背中を強めに叩いた。
少し痛かったがその分少し元気が出た気がした。こういう時に里村がいると凄く元気付けられる。

「さて、寺田晴之君。今さっきフラれたばかりだが、そこでいつまでもクヨクヨしていては何も始まらない!と言うことで、ファミレス行って作戦会議だ!」
「ちょっ!待てよ!」
里村は強引に俺の手首を握って教室から連れ出した。

学校近くのファミレスに入るとウエイトレスの人が来て、
「いらっしゃいませ。二名様ですね、ではあちらの席へどうぞ」
そう言われて窓際の席に座ると里村がいきなり口を開き、
「今のウエイトレス可愛いな」

こいつはいつもそんなことを考えているのだろうか?

「お前は何が言いたいんだよ・・・・・・。それよりも作戦会議とやらはどうした?」
「おぉ、そうだったな」
「忘れるなよ・・・・・・」
「でだ、お前は今彼女が欲しい。そうだな?」
その質問に黙って頷いた。
「そして俺も彼女が欲しい」
俺はそれにも黙って・・・・・・ん?
「おい、それは初耳だぞ!?」
「まぁ今は軽く流せ。そこで俺に考えがある」
「考え?」
「そうだ、題して――」

「里村&寺田、両方彼女をゲットしてウッヒョイ作戦だ!」

・・・・・・お前の考えを聞いた俺が馬鹿だったよ。



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