「!!」
晶の目が見開かれた。
夕や近所のおばさん、仲のいい人たちの顔が浮かぶ。
「ふざけんなッ!!」
「嫌なら止めるがいいさ。私を、な」
振り返り、水鶴は晶を見て言った。
「それとも何だ?父母や兄から殺してほしいのか?」
――カチャリ
「!」
水鶴は少しばかり驚いた。何故なら、晶が水鶴に剣の切っ先を向けているからだ。
「やる気か?化けの皮が剥がれ…」
「うるせーよ」
水鶴の言葉を、晶が遮る。圭が構えたが、水鶴はそれを止めた。
「水鶴…お前は自分の部下がどう働いたかも確認してないのかよ?」
「!…まさか…」
「その通りだよ…母ちゃんも父ちゃんも兄ちゃんも、とっくの昔にお前の部下が殺してんだよ!!」
怒気を込めて晶は言った。