「天女との再会」中

 2010-03-25投稿
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「店は何時からや!」
僕は男子従業員に聞いた
「八時からですが…」
不信そうに
僕を見つめる従業員に
名刺を渡した

「ママにツケで飲ませてくれるなら名刺にある携帯に電話するように伝えてや…」


名刺を受け取った
従業員が名刺を見た後
声が裏返った
「…え…宇野さん…?」
「ひょっとして…うのりん…さん…ですか?」

従業員の態度が
急に変わった

「私、店長やらして頂いている池田といいます!ママに名刺を渡させて頂きます」


15年前の
恋人(客)の話を
従業員にしてると
思うと心が熱くなった


従業員と別れて
時計を確認した

6時かあ〜
そう思い
歩きだしたら携帯電話が鳴った


知らない番号…
ん…かおりん?

でも早すぎ…
迷いながら電話に出た


「もっち・もぉちぃ」
15年前の懐かしい
甘ったるい声が
耳に飛び込んできた


えっと…かおりんは
僕の三つ下だから
40かあ…と思いながら
昔と同じように言葉を返した


「…亀よ亀さんよ…」


少し沈黙の後に
「うのりん♪元気」
かおりん♪の声が弾む

余りの偶然に
再び心が熱くなった…

〜一部下に続く〜



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