瑠海とショール ?

萩原実衣  2010-03-26投稿
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「じっじっちゃん…。今…なっなんて…。」
(確かに、母さんて…)
じっちゃんは、何を聞いてもしばらく黙ったままだ。

そう、じっちゃんと二人暮らしと言ったのは、僕は、両親を知らない。

写真もない。

だから…急にかあちゃんが現れても困る。
しかし、何故、海に。
その日定期便は、来ない日だったし、船が入った形跡もない。

僕は、ショールのもとに戻った。

「ショール!(ピ〜!コツンコツン)ショール!」

「クウィ、クウィ!」

「なぁ ショール あの女の人何処で見つけたのさぁ。いったいどうやって来たのかなぁ?」

ショールが答える訳がなかったが…今の僕には、質問をぶつける相手がいなかった。

明くる日、じっちゃんは、漁を休むと言って診療所に行った。

小さい島だ。

噂は直ぐに広まった。
僕は、二軒隣のさとばばちゃんの所に行った。

(といっても一キロは離れているけどね。)

「あぁ、やっぱり、来たかい!こっちゃぁ来い」
さとばばちゃんは、じっちゃんと仲良しで僕は、じっちゃんが忙しいとほとんどさとばばちゃん家に行っている。

「さとばばちゃん!あの女の人は、本当に僕のかあちゃんなの?」

「あぁ、そうだょ。清海ちゃんは、この島で育ったんだ…。」

「でも…じっちゃんは、かあちゃんは、どこかにいるかもしんねぇけど、死んじゃったって思っとけって…。逢うことなんてないからって」

「…」
さとばばちゃんは、黙っていた。

「瑠海!お前確か12歳になったんだよなぁ」

「うん。」

「明日、またおいで。お前ももう知ってもよかろう」

さとばばちゃんは、何か知っている。

じっちゃんと一番の仲良しだもんな。

僕は、何だかドキドキした。

12年間で一番ドキドキしている。


僕は、いてもたってもいられずショールと泳ぐ事にした。
ショールは、やたらじゃれてきた。

僕を心配しているみたいだ。

ショールは、僕の下に入ると僕を背中に乗せて勢いよく泳ぎだした。

ショールは、島の反対側まで 連れていくとある洞窟の側で止まった。
ショールは、一回転して僕を水中に連れて行った。

そこは、見たことがない海の中の洞窟だ。

陽が射し込んで綺麗だった。
ショールは、一度浮上した。
「ショール?もしかして〜!」
ショールは、僕を乗せたまま物凄いスピードで洞窟に潜って行った。

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