ある朝。
いつもと変わらない。
太陽が東からあがってお月様は西へいなくなる。そんないつもと変わらない日。
ある女の子が一面菜の花の野原をゆっくり歩いていた。
月本鈴嘉。
別に新学期でもないし、何か特別なことがあるわけでもない。
でも、昨日。。。
『別に友達になる気ないし』
友達に言われた言葉。
友達といってもこっちがかってに思ってただけらしい。
「はー」
鈴嘉はすごい大きな溜め息をついた。
『鈴嘉はこっちからみてると仲良くする気なさそう。それに鈴嘉あんましゃべらないじゃん。』
これが理由。
昨日話し合った友達は3人。ずっと前から仲が少し悪くて。たくさん話し合って絶交した。まだ13歳だし人生長いと思うと楽だけど、1人はやっぱツライ。
それに、そういう性格だし3対1はすこしづるい。
鈴嘉には話し相手がたくさんいる。1人ぼっちってわけではない。でも、部活では一人かも。先輩とも話すけど先輩は先輩。
どう切り抜けようか考えてると、ふと前に男子がたってタンポポを太陽にかざしていた。
同じ制服。。。
「あっ」
微かな声だったのに彼は振り向いた。
「月本!?」
彼の正体は同じ学年で同じクラスの近藤翔君だ。彼はクラスの人気者で周りにはいつも友達がいる。でもいつもと遅刻してくるのになんで?
「ここ気持ちいいよな。」「うん。」
「昨日さ体育館裏でまた話し合ってたの?」
「えっ!?」
またって!?あとみてたの!?
「あんま気にすんな。この世にはたくさんの人がいる!」
きいてたんだ。。。
「人生長いんだぜ?これからたくさんの人と会うのに野村たちのせいでお前の人生無駄にすんな!」
アドバイスまで。。。
「ありがとぉ。。。あれ?」
「ぅわあ!」
「ぎゃっ」
。。。
「あれ笑ってくれると思ったんだけどな。。。」ぷぷっ!
「あっ」
「やった!笑ってくれた!お前の笑顔可愛いんだからもっと自身持てって!」
自身か。。。
「はい」
「えっ?」
「タンポポ!可愛いだろ!お前みたい!」
「ありがとぉ」
「んじゃ遅刻するから行くか!」
「うん!」
近藤くんの笑顔で元気になれた。近藤くんの笑顔はヒマワリだね!