光「その…手、いつもめっちゃ大事にしてたんやろ?絶対怪我しないように…なのに、うちのせいでごめん。」
慶「…光希。」
光「え?」
慶「それ、お礼じゃなくて謝罪って言うねんで」
光「あ!そうっ、ごめっ…あっ…ありがと…」
途端に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にしてうつ向いた。
慶「ふふっ…いいえ、どういたしまして」
光「…で…ね?…あの…右手!」
慶「右手?」
光「うん!右手出して」
首を傾げながら慶太郎は光希の方へ右手を出した。光希はポケットから何かを取り出すと、丁寧に巻き付けた
慶「…ミサンガ?」
光「うん!…ごめん…こんなことしかできへんけど、少しでも早く良くなりますようにお守り。…邪魔かなあ…」
結んだミサンガを慶太郎はじっと見つめた
慶「作ったん?」
光「うん。…ごめん、迷惑やった?」
慶「ううん、気に入った。」
光「ほんま…?」
顔をあげた慶太郎が笑う
慶「うん」
光「ほーーんまに?!」
慶「うん、ほーんまに」
光「良かったぁ…嬉しいっ!」
慶「…」
嬉しそうに笑う光希を慶太郎が驚いた表情で見つめた
光「…なに?」
慶太郎はふっと笑って
何でもない
と首を振った