alone 15=昔話(side晶?)=

兼古 朝知  2010-03-27投稿
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「…にーちゃん」

晶が、ぐしゃぐしゃの髪を直しながら問うた。

「んー?」

「自神の人は15歳になったら女も戦わなきゃなの?」

「…そうだなぁ」

「水鶴も…?」

「多分、な」

「……」

晶は俯き、また黙りこくってしまった。

その様子を見た晴一は、直したばかりの晶の髪をまたくしゃくしゃにする。

「ミッチーなら大丈夫だって!簡単には死なねぇよ!!お前の彼女だろ!?」

「かッ、彼女じゃねーし!!てゆーか、いちいち髪 触らなくていいだろー!?」

ムキになって怒る晶を、晴一は穏やかな顔で見ていた。

「なぁ晶?」

「なに?」

「にーちゃんは死ぬと思うか?」

「…さっき自分で死なねーって言っただろ?」

「はは、まーなッ!」

また笑い飛ばして、晴一は晶に言った。

「そんじゃま、にーちゃん頑張ってくるわ!」

「…うん!!」

晶もニッと笑ってみせた。その笑顔は晴一と瓜二つだった。



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