「わかりまし…た…。水鶴様…」
左手の鎌の血を振り払い、圭は水鶴の下へ戻る。
「み、つる…!!」
うつ伏せに倒れ込んでいる晶が、朦朧とする意識の中 水鶴の名を呼ぶ。
「そうしていればそのうち死ぬだろうな、晶」
水鶴は晶の近くに行き、死にかけた晶を見下ろしながら言う。
「なら何故とどめを刺さねぇ…!?」
「…尽きる命に興味など無い」
「…なぁ、水鶴」
「何だ?」
「どうして…人を殺せるようになったんだ…?」
「…さぁな。元からじゃないのか?」
「嘘だ…ろ?お前は優しくて…俺と笑ったりしてて…。お前…変わったよ…」
「黙れ!私は変わってなどいない!!」
声を荒げた水鶴は、晶の腕を掴み、晶の体を持ち上げる。
「い゛ッた…!!」
掴まれた腕と斬られた背に電流が走るかのような痛みを感じ、晶が苦しそうに呻いた。
(殺されんのか、俺…?)
だが そうではなかった。
「私がお前を皆神の陣地へ戻してやる」
「…は?」