晶は意味がわからず、聞き返した。
「その傷を治せ。1週間待つ。またここに来るがいい…。その時に…私がお前を殺す。殺してやる…ッ」
水鶴は晶を背負った。
「…水鶴様、代わり…ます」
圭がすぐさま水鶴に申し出るが、水鶴はそれを断った。
「いい。皆神の奴らは私を攻撃するだろう…。お前はその攻撃を防いでおけ。できるな?」
「勿論…です」
圭は頭を下げた。
(今の…)
晶は ふと思った。
(今の水鶴の顔…昔みたいだった…)
そう。「できるな?」と圭に問いかけた水鶴の表情は いつになく優しく、共に笑いあっていた昔を彷彿とさせた。