君はいつもそうやって 蛇口をひねる。
滴る水滴は雨に紛れてしまう。
君は笑って蛇口をひねる。
滴る水滴は はちきれそうな君の瞳に溜ってる。
きつくきつくひねったあとに、
君は溢れてしまいそうな瞳をとじる。
大丈夫。
コップなら僕がもっているから。
蛇口をゆるめても、コップが受け止めるから。
だから そんなにきつくひねらないで。
瞳に溜めた水滴を
雨でごまかしたりしないで。
コップならいつだって
蛇口の下に おいてあるから。