「あはははッ、そんなわけないじゃん、晶!!よーするに10年後に見るんでしょ?晴一にぃさん」
そう水鶴が明るい調子で言うと、晴一は親指をたてて言った。
「ミッチー、正解ッ!!晶は頭がワリーなぁ」
「なんだよーッ!!にーちゃん いっつも水鶴ばっか誉めやがってー!」
晶がムキになって言うと、晴一は笑う。
「仕方ねーだろ?お前はバカなんだから」
言った後、晴一は「しまった!」と後悔した。
「すぐにバカバカ言いやがってぇ…!!」
晶の目に、どんどん涙が溜まっていく。
「あッいや、えっと…」
「ぅう゛ぅううぅぅ…!!にーちゃんのばかぁぁあぁあぁぁ!!」
「わぁぁッ、ごめんって、晶!」
泣き虫な晶は とうとう泣いてしまった。晴一がオロオロとうろたえる。