続「口笛吹いて」上

 2010-04-04投稿
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子供達の居場所確保の
陣取り合戦は
緻密で無慈悲だ


僕にとって
栄二君は転校してから
楽しく小学生時代を
過ごさすてくれた恩人

一緒に遊んでいても
他の子供達の感じる
家来感は
余り感じなかった


国田君もあの日以来
変わったが
栄二君には感謝しており
いくら喧嘩で
やんちゃしても
栄二君にはいつも
敬意を示し仲良くしてた

その頃は
丁度皆体格が良くなり
はじめ運動とともに
体力を増強してたが

僕は毎日
番町の大久保さんと
遊び呆け

正直喧嘩は
当時自信がなかった


僕は
考えざるを得なかった


僕が動いて
傷つけられたら
大久保さんが黙ってへんやろなあ

そうなると
学校全体を巻き込む
大事になる


国田も僕の立場に
同調するやろなあ



珍しく葛藤したが
いつも即決する

「俺はノータッチやから勝手にしたら」


確かに浪花節的発想なら栄二君に味方すべきかもしれないが

権力争いに負けた惨めさは身に染みてわかってる

しかも僕は栄二君に対抗するグループも嫌いではない



…しかし僕には
この新入生の抗争を
新入生の内輪で
納める義務らしきものは感じていた


〜中に続く〜




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