alone 33=昔話(side水鶴?)=

兼古 朝知  2010-04-05投稿
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水鶴が 泣いている晶の前にしゃがんだ。

――ぽん。

「!!」

晶が顔をあげた。
水鶴が晶の頭の上に手を置いたのだ。

晶は驚いているのか、急に泣き声を出すのをやめて水鶴の目を見ていた。
その水鶴の目は温かみがあり、優しかった。

「晶はバカじゃないよ」

「…!!」

「そうでしょ?」

「…うっせー」

小さい頃から、晶は水鶴の前では強がる癖があった。それに加えて予想しなかったような水鶴の温かい言葉に、すっかり泣き止んだ。

「ね?晴一にぃさん」

ニッコリ笑って、水鶴が晴一の方を見ると、晴一は感心したような表情で言う。

「ミッチー…。毎度毎度すげーなぁ!さすが晶の彼女だぜ!!」

「「彼女じゃない!!」」

晴一の茶化しに、晶と水鶴は顔を赤くして否定するのだった。




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