「・・友美の生命維持装置を外すのを少し待ってほしいんです・・」
「!?いつまでかな?」
「実は、私の誕生日が1月4日なんです。去年からずっと二人で過ごそうと約束してたんです。それまでだめですか?」
「・・・」
「一生のお願いです!1日だけ私に時間をください!!」
俺は生まれて初めて土下座をした。予定では、父さんに「娘さんと結婚さしてください!」だった。
「いや、ダメじゃないんだよ。すぐに答えられなくて悪かったね。ただ、父親として本当に娘の彼氏が頼もしいって思える事に、不謹慎ながら幸せだなって思ってしまってね」
父さんは涙を落とさないのに必死だった。
「じゃあ5日にするか。もうないのか?出来るだけ淳くんの希望も聞きたいんだが。」
「じゃあ私の事を義理の息子として扱ってもらえないですか?私は本気で友美さんとお付き合いさせてもらってました。いつでも提出出来るようにと思って携帯してたものがあるんです」
俺はポケットから少し破れた婚姻届を出した。お互いの名前があり印鑑も押してある。あとは戸籍謄本など書類を揃えるだけだった。
調子に乗りすぎたか?と少し不安になった・・