美「慶太郎、あんたは全然気づいてへんかもしれんけど、みっきーはいっつも、あんたのことすっごい心配してんの。ちょっと笑ってないだけでもめっちゃ気にしてる。…だから、今回、そんなあんたを傷つけた原因が自分で、余計気にしとってんな…」
慶「…」
慶太郎は黙ったまま、まだ自分の右手を握りしめている光希の両手を見つめた
美「とりあえず、うちのベッド貸すから、寝かせてあげよっか」
拓「あ、じゃあ俺が運…」
拓朗が言い切る前に、慶太郎が光希を抱き抱え立ち上がった
伸「あらまあ。」
拓「…」
慶「…美弥姉の部屋、あっちやんな」
慶太郎は美弥に確かめると、リビングを出ていった
拓「…」
美「…拓朗…どんまい」
――光希をベッドに寝かせたものの、なかなか右手を離してくれない。
慶太郎はベッドのそばに座り、すやすや眠る光希の寝顔を眺めた。
慶「…俺は気にしてへんから…むしろ、お前が怪我なくてほんまに良かったと思ってる。だから…もう、泣くな…」
慶太郎は左手で光希の涙を拭ってやった