スラム part83 最終話

やいち  2010-04-10投稿
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「個人戦。残念やったね。」「仕方ないよ。敗けは敗けだし。」
2日目の個人戦、俺は準決勝で市瀬に敗れた。
有効1-2の有効1つ差だった。
「それに、まだまだ高校の大会は残ってるしね。」
「うん、次は優勝してる姿見せてね。」
「次は絶対個人も団体も勝つよ。」
「でもその前にベスト4のお祝いせなな。なんか欲しいものある?」
「そうだな…」
修二は悩んだあと決心して言った。
「今度、ふたりでどっかに遊びに行こうよ?それがお祝いってことで。」
「えっ…うん。もちろんええよ。」
椿の顔が赤くなった。

それを見た修二もまた自分の顔が赤くなっている感覚を感じた。
たぶんもう少し前から赤くなっていたのだろうが、椿を見るまでは気付かなかった。

本山高校は県内でもずいぶんと有名になった。
結局、翔星との試合で体力を使いきった本山メンバーは準決勝で敗けた。
それでも無名校が翔星を倒したことは大きかった。
俺たちの部はまだ始まったばかり。
これからもっと強くなる。
修二は窓の外を見た。
何の変哲もないいつもの景色は妙に新鮮で、建物ばかりの街並みは素晴らしく、電車の動きによって動く景色はきれいだった。

ガタンッ。

電車が加速する。

景色が加速していく。

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