「き、嫌いだもん…」
―……お前はアホか。
そんな事言われたら……
……惚れるだろうが。
俺とアイツの出会いは、
数ヶ月前。
今では、同棲していて、
それなりにアイツも俺に
懐いてるんだろうが、
最初は無理矢理だった。
あー、最初に言っておくが俺はとてつもなくよくモテる。
分かりやすく、顔がいいからな。
ドンッ
どうやら走っていたらしいアイツがぶつかってきた。
おいおい……ベタだな。
「はぅぁっ…ごめんなさいっ……」
ふっと上げたその顔を何気なく見ると。
………童顔。
体つきも、幼い。
その……なんだ。
タイプだった。
「……ふん。そんな急いで、どこ行くんだよ」
「っはぅ…ぇ、っと」
……いや、恥じらう顔しやがって、マジでどこ行くんだよ。
「……ふ」
「……っ、今笑いましたね!?」
……そんな可愛い顔してるお前が悪い。
「そ、そんな怪しい所に行くわけでは……ッ!!」
「……彼氏か?」
つか、見知らぬ男に……キモいだろ。
「……いや、残念ながら……募集中です」
「……ふん」
口元が緩む、自分が情けねぇ。
「……んじゃッ!!そゆことで!!」
どゆことだよ。
―続く。