案の定
コーチは大反対だ
リレーで
全国大会にはいけない
しかし
個人種目で三人は
全国大会に行ける
三人には
個人種目で
全国大会に行くには
無駄な体力を使う
リレーは邪魔
というのが
コーチの考えだった
僕もコーチの考え方が
正しいと思ったが
三人は頑なに
リレー参加に拘った
三人が
僕に思い入れが
あるのはわかる
キャプテンのタカシは
足は速いが
小柄なイジメられっ子
よく僕が助けてあげてた
後輩ナオキは
どうしょうもない
体力をもて余してた
不良だったが
後輩のアタルとともに
僕と練習後に飲むのが
今では楽しくて仕方ないようだ…
三人は話し合って
力の著しく落ちる
僕と四人でリレーの
チームを
組みたかったようだ
陸上競技は
ゲーム的な要素は薄く
力はタイムで出る
コーチにリレー参加を反対された後に
ナオキとアタルと飲みながら話した
「なあ…リレー参加は嬉しいけど難しいぜ」
ナオキとアタルは
笑って言った
「僕ら二年生やし…正直全国大会出場なんてどうでもええんです」
「ただ先輩とリレー組んで高校時代の思い出にしたいんですわ!」
ここまで熱い思いを
ぶつけられては
是が非でも
リレー参加をコーチに
認めさせねば!
と僕は強く決意した