林檎飴

薔薇姫  2010-04-11投稿
閲覧数[425] 良い投票[0] 悪い投票[0]


祭に騒ぐ群の中
朱く艶やかな林檎飴

1つ頂戴

期間限定の夏の味
惚れてしまったの
恐ろしく甘美な極彩色


来年も買ってやる
次の夏もその次も
ずっと俺の傍に居ろ

横顔で囁く君は
とても愛おしくて


暗闇紛れて歩く
不定期に上がる花火が
貴方の背中照らしてる

勿体なくて
食べられなかった林檎飴
蒸し暑さに
熔けてしまいそう

繋いだ手が熱いのに
この手を離したくない

私から林檎飴を奪って
はしゃいでいる
私の隣の貴方だけを
白い車体が拐っていった





季節外れの林檎飴
艶やかな裸体が
あの日の貴方を映してる



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 薔薇姫 」さんの小説

もっと見る

詩・短歌・俳句の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ