僕とご主人様の物語   ラストシーン

矢口 沙緒  2010-04-11投稿
閲覧数[888] 良い投票[0] 悪い投票[0]




いつまでもこの毎日が続きますようにって、彼女はそう願っていたの。
でもある日、その大好きな友達とも、サヨナラをしなければいけない時がきてしまったの。
それは神様が決めた時間が、もうすぐ終わってしまうからなのよ。
彼女はその友達に、どんなに感謝の言葉を言っても足りないくらいだったのよ。
でも、彼女が言えたのは、たった一言だけだったの。
今まで本当にありがとう…



さぁ、今夜のお話はこれでおしまい。
もう寝ましょうか。
今夜はちょっと疲れちゃったの」
えっ?
もう、おしまい?
友達って誰なの?
どうして大好きな友達と、サヨナラしなくちゃいけないの?
ずっと一緒にいればいいのに…
今夜のお話は僕には難しすぎて、よく分かりませんでした。



わんわん!
朝ですよ!
今日も、とてもいい天気ですよ、ご主人様。
あれ?
今日は珍しくまだ寝ていて、起きてきません。
しばらく待ってみたけれど、ご主人様が起きてくる気配はありません。
そういえば、昨日一晩中風が強くて、バタバタとうるさかったから、なかなか寝付けなかったのかなぁ…
分かりました。
今日のお散歩は中止にしましょう。
僕もご主人様と一緒にお家にいますよ。
僕は大好きなご主人様と、いつも一緒にいたいんです。


いつまでも…





   MADE IN SAO
       2010



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 矢口 沙緒 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ