『‥‥さっきは、母さんに向かって暴言吐いたり、コップを投げつけたりしてごめん‥‥‥。
それと‥‥財布から抜き取ったお金は‥‥‥出世払いで必ず返すから‥‥‥。』
椅子に座ったまま、ボソボソと、うつむきながら話している我が子を見て、
ユキエは愛おしく感じたのか、
今では自分よりも遥かに背が高くなって、たくましくなった我が子をギュッと抱き締めた。
『悩みがあるなら、お父さんとお母さんに何でも言っていいんだよ‥‥‥。
親子でしょっっ!!』
その瞬間、
ユキエの言葉は、固く閉ざされたユウの心を解き放ち、
ユウは、ユキエの胸の中で泣きじゃくっていた。
子供はSOSを出している―――\r
子供にも子供の世界があるのだ。
日々ストレスを感じているのだ。
親として、
ユウの辛い気持ちを今まで気付いてあげられなかった事は、
今夜、
俺もユキエも深く反省する事となった。