――数日後 スタジオ
翼「みっきーと太鼓野郎はー!!?」
美「だからー用事!!何回も言わせんな!」
翼「何で2人揃ってー?」
秋「知らん!!!」
――一方 in○○ホール
ホール内に響き渡る拍手。その拍手に包まれながらステージを去るピアニスト。
彼に周りの客と同じように拍手を送りながら、光希は隣の慶太郎の様子を窺った。慶太郎は姿勢よく座ったまま、まっすぐステージを向いていた。
光「今日はごめん、一緒に来てもらって…」
ホールを出ながら光希が言った。慶太郎は立ち止まって光希を見下ろした。
二人の間を他の客がするする通り抜けて行く。
慶「ええよ、別に。今日の演奏会、結構良かったし。俺、クラシックはよく知らんかったけど」
慶太郎の笑顔に光希はほっとして表情を緩ませた。
「光希ちゃん」
出ていく客の数が途絶え始めた頃、演奏会のチケットをくれた竹本が光希を呼んだ
竹「黒田先生があなたに会いたがっておられるの。私と一緒にきてくれるかしら」
光「えっと…」
光希が何か言いたげな様子で振り返って慶太郎を見ると
竹「もちろん彼も良かったらいらっしゃい」
と言って手招きした