「救出」6

愛菜  2010-04-18投稿
閲覧数[341] 良い投票[0] 悪い投票[0]


僕は名探偵らしからぬ
頭より先に体が動いた

持ってきていた
ハンマーを素早く拾うと
包丁をもっていた
鬼ババアの手の甲を
打ち付けた

鬼ババアの悲鳴とともに包丁が床に落ちた


僕は素早く
包丁を拾ったが

念のため
倒れている鬼ババアの
もう片方の手の甲にも
ハンマーを打ち下ろした

何せいきなり
子供(僕)に包丁を
向ける異常者だ

容赦しては
僕の命が危ない


警察に電話をと思ったが鬼ババアの家には固定電話がない…

いくら鬼ババアの
手の甲をハンマーで
ぶったたいたとはいえ
女の子と二人きりに
するのは危険だ


仕方ない
僕は大声を出した

誰か助けて下さい


誰も反応しない


鬼ババアは憎悪に満ちた視線を僕に向けるが僕の勢いに押され気味だ


仕方ない…


僕は素早く廊下に出て
廊下にある
非常ベルを押した



さすがに
けたたましいベル音に
アパートの住人が

めんどくさそうに
出てきて
鬼ババアの部屋を
覗いた




…そこには


両手の甲が砕けた
鬼ババア

首輪をつけられた
痩せ細った女の子

そしてハンマーを握りしめ目がイッてる僕

異様な三人の地獄絵図に言葉をなくしてた



僕は鬼ババアから
視線を切らさずに
静かにお願いした


警察を読んでください


〜最終章に続く〜



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 愛菜 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ