スカバンburn!!最終章 -68- “愛の挨拶”

きゃしー  2010-04-19投稿
閲覧数[370] 良い投票[0] 悪い投票[0]


竹「でも、驚いたわ」

出口まで二人を案内しながら竹本が言った

竹「変わったわね」

光「変わった?」

竹「ええ。以前より人間らしくなったわ、演奏が。前のあなたならもっと完璧主義で、演奏もとにかく完璧だった。でも今日は、とても人間らしさを感じたわ。」

光「…人間らしさ」

竹「それに、今日の選曲もそう。あなたのことだからもっと…そうね、技術を見せられる、もっと難易度の高い曲を選ぶと思ったわ」

光「あの曲…小さい時からずっと好きだったんです。」

竹「そう…」

出口までたどり着き竹本が扉を開ける

竹「いい返事を期待しているわ」


竹本に見送られながら二人は暗闇の中を並んで歩いた

慶「どうすんの?」

光「…わかんない…」

慶「ふーん。…そういえば、俺、さっきの曲、聴いたことある。なんて曲なん?」

光「エルガーの“愛の挨拶”有名やから、CMとかで聞いたんじゃない?」

慶「ああ、そうかも」

光「エルガーがね、キャロラインに婚約記念に贈った曲で、ヴァイオリンなんかでも演奏される。」


慶「へえ…俺、あの曲好き。」

慶太郎の笑みに光希は心が少し軽くなった気がした

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 きゃしー 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ