「…今後は、空さまを崇める儀式を行う。君に止められるかな〜?」
おかたくはベタな「アッハハハハ?」という悪そうな笑いをしながら去っていった。
有馬は、痛い足を抑えて、2人のもとへ向かい始めた。
(何でおかたくまで敵に)おかたくと俺は、最高の友達だったのに。
(とにかく、助けねぇと…。)
しのたくも、おかしくなっている。どういうことだ…。やっぱりコレは…ファンタジーじゃなく、現実なのか?
病院の前には人だかりができていた。
「すみません。通ります。」
報道陣も来ており、騒然としていた。
「すいません!君…何か知ってるの?この事件の事…」
有馬は、
「いえ。なんも。」
と言って半ば強引に病院内へ入った。
中には誰もいなかった。
しのたくの魔術によって、どこかへ閉じ込められている…らしい。
すると、有馬の携帯が鳴った。
「…何だ。」
しのたくからだった。
『屋上に来なよ。』
それだけしのたくは伝え、強引に切った。有馬は駆け足で、屋上へと向かった。
(どうして…しのたくは…。)
みーくんはしのたくに問い続けていた。
「有馬の力を見てこい…。と空さまから命令されたんだよ。」
「…どういうこと?」
「坂入くんは黙ってて。」みーくんは、全て知っていた。
(僕が有馬のほっぺをさわったら…有馬は強くなる。これが、力を引き出す源…。)