罪ブカキモノ?

白山こっこ  2006-08-24投稿
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すると彼女は
「酷い…そんなことに美佳を使うなんて…
なら、その人達のせいで貴女は友達がいないの?」
真面目に話を聞いてくれてホッとし、頷いた。
「そう…じゃあ、このアクセを付けて学校に行ってみたら?人気のブランドだし、結構知ってる人多い筈だから」
と、シルバー製のハートの中に十字架が入ったデザインのブレスをくれた。
「かわいい…本当にもらっていいの?」
「もちろん!」
そういってくれたので私はさっそく付けた。鎖がぶつかりあってシャラシャラと音がする。
「ありがとう!」
私はこの時、彼女は本当の友達だ、と思えた。互いの為に尽くせる存在、それが友達だと思ってたから…
「それにしても…
美佳をそんな風に使うなんて」
彼女が何か呟いた。
「許せない」
それを聞き取れず私はずっとブレスを眺めていた。
初めての、他人からのプレゼント。
それから私達は家で適当に遊んで帰った。
また翌日、言われたとおりアクセを付けたままで学校に行ってみた。
すると。
「あれ?一さん、それクライムディープのアクセ?」
と、さっそく声を掛けられた。
「すごい!一さんもこれ好きだったの?私もなんだ!」
と、みんなが回りに群がって来る。そんな中みんなと話していると、意外に趣味が合う人とかも多くてすぐに友達になれた。
初めて感じた、高揚感。
そんな考えで教室に入ると、いつも私を利用している三人の姿が見えない。なので出来たばかりの友達に聞くと、
「ああ…あの人達、今日ベッドの中で三人揃って死んでたんだって。なんでもミイラみたいに干からびてたらしいよ」
怖いよね、という友達をそっちのけでその空席を見た。
まさか…?いや、そんな筈は…
あまり気にしないように学校で過ごしたが、どうしても頭から放れない。
『許せない』
という、ナナカの言葉。聞き取れてなかった筈なのに、なぜか頭に響いている。そのせいか気分が悪くなり、私は早退する羽目になった。
帰る途中、またナナカの家に寄った。
「どうしたの?早退なんかして…」
そして私今日の出来事の一部始終を語る。
「あら…その人達、死んじゃったの…
でも、いい気味よ。貴女をいい様に使った人でしょ?」
とあっさり返される。そんな彼女に少し私は違和感を感じた。
「え…だって、人が死んだのよ?」



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