話の続きが作れない

ひびりんの母  2010-04-23投稿
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仕事を終えてご飯作って子供を風呂に入れて…。
ゆっくりできるのは子供とひとつの布団に入ってからだ。
布団に入ると子供はまず、
『ギューしてチューしてスリスリして〜!』と言ってくる。
で、望みどおり、ギューチュースリスリしてやる。次に、
『怖い話して?』
ほら来た。
「ママ知らないんだよ怖い話〜言ったじゃん。学校の図書室に怖い本たくさんあるでしょ」
『全部読んだもん』
「…そんなに怖い話好きだとお化け寄ってくるよ?わ〜た〜し〜の〜こ〜と〜気〜に〜し〜て〜く〜れ〜る〜の〜う〜れ〜し〜い〜」
『やめてよっ!』
うちの子は怖がりなくせに怖い話が大好きだ。まあ子供は皆そうなのかもしれないが。
以前ディズニーかなにかの映画を引用して、物入れの扉の奥からお化けが出てくると教えたら、寝る前にはちゃんと閉まっているか確認するようになった。
情報の氾濫する現代でも、子供は結構大人のくだらない話を信じてしまうものなのだ。
これには苦い思い出がある。

うちの子がまだ保育園の頃のこと。
テレビで魔法を使う戦隊ものをやっていた。
それを見ていた子供が、
『すごいよね〜魔法使えるんだよ〜』と言うので、洗濯物の手を休めず何の気なしに、
「ママも持ってるよ魔法のホウキ」
『…ホント!?…じゃあ見してよ!』
「会社に置いてあるもん。ロッカーの中」
『…』
「ママは会社で魔法使いの部署にいるから」
『…』
それから私は魔法使いになってしまったのだ。
保育園のお友達にママは魔法使いだと教えていいかと聞かれたときは参った。
「ママはね、魔法使いってこと秘密にしなくちゃならないの。もしばれたら、ママの力を狙ってる悪い軍団に見つかっちゃうんだよ。そうなったら困るでしょ?」
必死で言い含めると子供はすごい真剣な顔で声をひそめ、
『…うん、わかった!絶対誰にも言わない…!』
その後も、魔法使いは18歳になったら教習所に通って免許を取るんだとか、夜空に泳ぐパチンコ屋のライトを同僚がホウキに乗って残業してるんだとか、ありとあらゆる嘘をつかねばならなくなった。
しかしいつかほころび始める日は来る。
『…ほんとは違うんでしょ?』
「え?」
『ママが魔法使いだって話!』
うわ来たっ!

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