罪ブカキモノ?

白山こっこ  2006-08-24投稿
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ナナカは鏡に映ったままで近付いて来る。
動けない…
逃げられない…
「私は七化…
罪深い者の望む姿に変わる者…そして」
私の肩に手を置いた。
「罪深い者に罰を下す者」
私の肩に当たっている手はみるみるうちに白骨へと変わって行く。
「人を蹴落として自分が上がろうとする者は居てはいけない…
友達という甘い餌を使って罰を与えねば」
「あ…うぅ…」
手から腕、腕から全身へと白骨化は進む。
「私たち罰を与える者は、罪深き者を器として罰を下すの。次は」
頭の天辺まで白骨化した彼女だったものが言う。
「貴女よ」
鏡は私を映すことをやめ、たくさんの人の顔を映しだした。
『苦しい…』
『痛い…』
『助けて…』
『器だ…』
『新しいウツワ…』
その顔達は口と思しきところから手を出し、私の体を捕らえる。
「ひっ…!」
目の前の光景はとても信じられたものではない。その手によって私はたくさんの顔の一つにされようとしている。私はその中にナナカの顔を見た。
「貴女が友達が出来るように仕向けたのも、いじめられるようにしたのも全て私…七化よ」
そんな声を聞きながら私は鏡に吸い込まれて行った。







「…でね、そのまま行方不明になって今も見つかって無いんだって!」
「怖ーい…」
私は今クラスメイトの話を聞いている。そもそも私はホラー話とかいうのを信じない主義だし、適当に相槌うってただけ。あまりにもつまらなかったので理由をつけて帰ることにした。
「私これから塾あるから…先、帰るね」
と言うとあっさり帰れた。少しは引き止めろよとか思うけど、まあ別に構わない。
何故なら、みんな私の事を大切な友達と思ってないから…陰口たたいてるのも聞いた事があるし。

みんな消えてしまえば良いのに…

私は帰る気にも慣れず、途中の公園に向かった。そしてベンチに腰掛けていると、いきなり一人の人物が声をかけてくる。
「ねぇ、今一人なの?」
「…そうだけど」
私はその人を見もせずに答えた。
「…なら」
すると私の目の前にその人は来た。
「一緒に遊ばない…?」
その人物は、


長い髪を後ろで結った髪型をしていた。











「私はナナカ」

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