煙突のある町 #3

かんたろう  2010-04-23投稿
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月曜日の朝7時

朝礼の時間

班長が今日の仕事の内容を告げる
なんら変わらぬ仕事内容
第三班の班長が話している途中

隣やつの顔がみるみる青くなり、汗が噴き出してきた

小さな声で大丈夫かと訪ねたが、
力無く頷くだけであった

目は、合わせようとしない


何分も経たないうちに倒れた
全ての注目はそいつに集まった


…動かない


まわりのやつらは心配して集まってきた

誰かがそいつに手を触れた瞬間、さっと立ち上がり、いきなり叫んだ

「我々は生きているのだ!時間は流れているのだ!さあ話そう!生命について、我々の生きる意味について!」

彼はなんども叫んだ

押さえ付けられ殴られ
ぐったりした彼はどこかへ運ばれていった



…発狂


単純なことの繰り返しと、時間が殺されていくこの仕事に精神がショートしてしまったのだろう


狂ってしまった人間を見るのは初めてではなかったが

見ていて辛くなってしまう


いつか自分も発狂するかもしれないと思うと、恐かった

純粋な恐怖は逆に精神を支えていた


機械の音が規則正しく鼓膜を揺らしつづける
額に汗が滲んだ

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