翼「…お前…まっまた抜けます騒動かよ」
必死で冗談にしようとする翼
拓「…本気や」
穏やかだが決意に満ちた表情の拓朗
美「…何で…なん?」
拓「俺、東京の大学に行きたいねん」
波「東京?!」
拓「うん。そのためにバンドやめて、ちゃんと勉強しようと思うんや。だから、ごめん」
翼「…そ…そんなん…」
聖「翼…俺もや」
秋「聖二?!」
翼「?!」
聖「俺もやめるわ。全国終わったら。」
美「何で?!」
猛「…」
聖「やっぱり…音楽だけじゃない、勉強でもしっかりやれるって母さんに見せつけてやりたいねん」
翼「せっかくバンドに戻ってこれたんやんか!なのに…」
猛「…皆、それぞれ夢があるからや。」
翼「夢…?」
猛「俺も夢がある。」
翼「お前…“最強リズム隊”目指すんじゃなかったのかよ!?」
翼が猛に詰め寄る
猛「確かにそうや!でも、俺にはすみれ園を復活させる夢がある!!!」
波「タケ…」
猛「だから、確かに俺はベースも、このバンドも皆好きやけど…“ずっと”は居られへん」
翼「……」
波「…ご…めん…翼…うちもぉ…」
ぼろぼろ泣き出す波音
波「…“ずっと”は居れない…他に夢がある」