幻想、幻想、幻想
世の中を見るとたまに目に見えるものだけに価値があるように思うよな、友情や愛やほかにもなにやらわけわからない幻想にやられているのかもしれない
気づかないふりをしているんだろ?
いつ消えるかもわからない幻想に……
これは世の中の波に逆らう男の話、まあ俺のつまらない話なんだがな
「暑い」
額から汗が吹きでている、日頃からあまり出歩かない俺は珍しく外に出てあるところに向かっていた。
「なんでこんなに暑いんだ、まだ五月だせ、温暖化の影響か?」
などと環境についてあまりにも無知な自分が最近話題になっている温暖化を気にしているのはなんとも馬鹿らしく思えた
「俺みたいな人間は蒸発して消えるのが一番いいのかもな」
気が付けばろくでもない人生を送っていた、率直に言うと人間と向き合う事がとても苦手なのだ、小学校から中学校に進学するとき親はどうしても俺を私立に進学させたがった
俺は小学校の友達と離れたくなかったが、一人っ子だからお前が成功しなければいけないとゆうプレッシャーがあった、小学校六年生でもそうゆう考えができた自分はまあなかなか大人だな、なんてゆう優越感が湧いて、それなりに頑張った
そして合格した
親は大喜び、親戚達もみな称賛したが、しかし
問題はその後だった、入学後友達ができなかったのだ、周りはとにかく勉強ムードでまったくもって話があわなかった、周りと違う人間を浮いているとゆうが、俺の場合は完璧に沈んでいた。
そして不登校になり高校に進学するまえに自主退学し、そこからは必要な金だけ稼ぎ、あとは家に引きこもっていた。
自覚はしていたよ、ろくでなしだなって。
そして昔を思い出しているうちに目的地のアパートに着いた。