ずっとずっとあなたのそばに

梨香  2006-08-24投稿
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私は…あなたのことしか見てなかった。ずっとずっとずっと前から…

いつものように学校で勉強して、部活をして、そんな毎日がとてつもなく暇だった。中学校に入ったら普通に彼氏とか出来て楽しい毎日とかすごせると思ってた。だけど、そんなにうまくいかなくていつもボーっとしてるだけだった。
「え〜次音楽かよ。つまんないんだよね〜」
とぼとぼしながら階段をあがる私。
「いいぢゃん。遊ぼうよ?」
「いいね!!ぢゃあ智子〜トランプ持ってきて?お願い!」
「しょうがないな〜本当梨香は面倒くさがりなんだから〜。ぢゃ!!ここで待ってて?」
「わかったぁ」
そういって智子は階段を下りていった。
トントントン。。。
誰かが階段をのぼってくる。
「こんにちは〜」
なんだ。先輩かよ。
「こんにちは。」
顔を見上げたとたん、心臓が止まりそうになった。
きれいな顔立ち。優しそうな瞳。たくましい声。私の背なんかへでもない身長。私はたぶん一目惚れだったのだろう。急いで教室にいる智子に向かって階段を駆け下りた。
「どうしたの?そんなにあせって。」
私は息を切らしながら急いであの先輩を指差して
「あの先輩、誰?!」
「あぁ、村瀬先輩ね。サッカー部だよ。身長高いけどあんまり人気ないょ。断然、同じサッカー部でも稲本先輩のほうがかっこいいでしょ!!」
「ちょっと、聞いてるの?!」
私はただボーっとしながら村瀬先輩を眺めてた。
 それから、いつもグラウンドでサッカーボールを一生懸命蹴っている先輩を見ていた。別に無理に近づきたいとか思わないし、見ているだけでよかった。廊下とかすれ違うたびどきどきしてみたり、「こんにちは。」と声をかけるだけで幸せだった。充実してた。
でも、そんなことは長く続かなくてすぐに先輩達の卒業式がきてしまった。
「グスッ…」
普段めったに泣かない私でもこのときばかりは流れてくる涙を拭うしかなかった。
「もう泣かないで。ほら。村瀬先輩いるよ?見なくていいの?」
私は顔を上げるのが辛くてずっとうつむいて泣いてるしかなかった。
「あとで、裏の広場で先輩達集まるみたいだから一緒に行こう。」
私は一生懸命首を縦に振ると智子は卒業式が終わるまでずっと何も言わずに私の隣にいてくれた。
やっと長い卒業式が終わった。私はどれくらい泣いたのだろう…と思いながらとぼとぼ智子と一緒に裏の広場まで行った。

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